※Que bonito!(ケ・ボニート):まあ、可愛い!まあ、素敵!
Vol.5   佐佐木享子

皆さん、こんにちは!雑誌「アンダルシア時代」より引き続き、今後はインターネット上で皆さんにスペインの魅力をお届けさせていただきますので、宜しくお願いします。

 さて、これまではテーマが“アンダルシア”だったけど、これからはスペイン全土を対象として、その魅力をお伝えしていきます。特に北の魅力を伝えた〜い!と感じていた私としては、嬉しい限りです!

 今回は、皆さんの大好きなチョコレートについてのお話をしようと思います!

 私も昨年まで知らなかったことなのですが、チョコレートの歴史がヨーロッパで始まったのは、実はスペインからなんですって!!

 「エェーッ?」と思いませんか?

 このことは、昨年、レオンに語学留学していた時、夏休みに学校の遠足(?!)で、レオンからバスで1時間ほど西に行ったところにある町“アストルガ”を訪れた時に知りました。

 このアストルガは巡礼街道でもあり、またガウディの建てた司教館があることでも知られています。

 実は、もうひとつ面白いエピソードがあるのです…。

 大航海時代に南米からトマトやじゃがいもなど、それまでヨーロッパになかったものが、スペインを経由してヨーロッパに広まったことは、よく知られていると思います。

 その時のメキシコの征服者が、カカオをアストルガに持ち帰ったんですって。

ナポレオンも絶賛した“アストルガの茶色の飲み物”

 当時、アストルガは交易の中心として重要な町でした。

 そして、19世紀前半にナポレオン軍がフランスからスペインに攻めてきた際に、このアストルガの町から、カカオを加工して作ったココアをフランス・パリへ持ち帰ったそうです。

 それを飲んだナポレオンが「あまりにも美味しいアストルガのこの茶色の飲み物よ」と言ったことが、記録に残っているそうです。当時は、まだチョコレートとしてではなく、ココアで飲むことが主流だったんですネ。

 そして、パリから瞬く間にヨーロッパに広がったそうですが、通常美味しいチョコレートというと、ベルギーやスイスといった国々が思い浮かびますよね。

 そういった国々は、酪農業が盛んで美味しいミルクがあることから、ミルクチョコレートに加工するのに成功したのです。

 レオンに住む私のスペイン人の友人は「スペイン人は怠け者で加工をするということに力を注がなかったから、今や誰もスペインがヨーロッパのチョコレートの発祥の地とは思わなくなったのよ」と、ブツブツ言いながら、スイスの“リンツチョコ”をほうばって話していました(笑)。

 誇り高きチョコの町

 そのアストルガの町に、小さなチョコレート博物館があります。

 入場料1ユーロ。カテドラルから徒歩3分くらいです。カテドラルの横のツーリストインフォメーションで聞けば、すぐ教えてくれますよ。

 そこでは、チョコレートを作る行程を説明してくれるんです。今までのチョコレートのパッケージも飾ってあり、時代の流れが良く分かって、興味深いものがあります。

 奥には、チョコのパッケージが飾ってあり、カカオの分量別のチョコ(50%カカオ、または80%カカオ)や、またはアーモンド入りのものなどもあります。現在のものは、改良されてかなり美味しいですよ!

 おすすめは、一見、板チョコのように見えるものが、実は固形ココアになっており、「2かけら」ほどを割って、温めた牛乳の中に入れて混ぜると、美味しいココアが出来あがる、というものです。

 パッケージもすごく可愛くて“museo de chocolate”とあり、民族衣裳の男の子と女の子のイラストが書いてあるのです。

 正確な値段は忘れましたが、2ユーロ以下だったことは確かです。アストルガの人たちが熱く語る「アストルガこそ、ヨーロッパのチョコの始まりだ!」という誇り高きチョコを、ぜひ皆さんに1度召し上がっていただきたいです!