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日本に来た当初、私は見るものすべてに感動しました。大都市の人の多さやネオンの光、タバコやジュースの自動販売機、カフェなど、スペインに比べるとすべてが最先端を行くもののように感じたの。でも、しばらくたって、もっと日本について知り始めてからは、そうではないことも多くあることに気がつきました。
日本に着いたばかりのときに、最も不思議に感じたことがあるわ。街でカップルを見かけたとき、彼氏やご主人が相手にほとんど触れることがないことです。彼女を見つめたり、キスをしてあげたりすることが、全くないのです。
スペインでは毎日見なれていた光景が、日本では見られません。私の家でも、父が仕事を終えて帰宅すると、いつも最初に母にキスをして、それから妹と私にキスをしてくれました。スペインでは、それが自然なことであり、愛する人や友情を抱く人たちに対する愛情を表す方法のひとつです。
しかしながら、ここ日本では家庭内でひそかに愛情を表して、人前ではまるで他人のように思えるような態度…、それは、日本において私が好きじゃないことのひとつです。
幸いにも、日本人である私の主人がこの点に関しては私と同意見なの。スペインに長い間滞在してスペイン人の友達と交流をもった日本人なら誰もが、彼らの振る舞いを理解できると思うわ。例えば、日本では公共の場でキスをすることは、何か性的なものととらえるでしょ。でも、私はそういったとらえ方が悪い見方だと思います。
でもスペインを知るようになると、キスをすることがある種の愛情表現であると理解できるようになるわ。そうすると、自分でも自然と相手にキスをするようになり始めて、こういったことを偏見の目で見なくなってきます。それどころか、良いことと感じるようになると思うの。そうして、みんなキスで愛情や友情を表すことを理解するようになって、日本人の振る舞いも変わっていくと思うの。
あとスペインの好きなところは、夜の10時まで太陽が出ていて明るいこと。街中を遅くまで歩くことが出来て、素晴らしいことだと思います。ところが、日本では6、7時には日が沈んでしまい、1日があっというまに過ぎ去ってしまうので、淋しく感じます。
スペインでは、夜10時頃からみんな街に繰り出します。それは、日が落ちて涼しくなり始めるからです。マドリッドの街では、夜更けまでタパスを摘み、ビールを飲むことができるんです。でも、ここ日本ではそれもできないわ。だからこそ、日本人はスペインに行くと、いろいろな食事やタパスを味わい、ビールをたくさん飲んで、人ごみの中に繰り出して楽しむのではないでしょうか。つまり、スペイン人たちが味わっている喜びを同じように楽しむのです。
それでは、今度は私が好きじゃないスペインのことについてお話するわ。それは、日本ならではのすばらしいところでもあるんだけど。
日本では、誰もが他人に対して尊敬する態度を示して、どんな場所でも礼儀正しい。それは、日本人が海外に出ても変わらないことです。ところが、スペインではこの点が違います。例えばお店の場合、店員がちゃんと応対をしないことがあります。私は日本では、そんなこと経験したことがないもの。この点はスペイン人も見習わなくては、と思います。
それぞれの国が良いところと悪いところを持ち合わせているので、お互いの国の比較をすることはあまりしたくないです。それは、それぞれの国の文化なのだから。いろいろな国に行って、毎日少しずつその国の良い点を発見するのはとても素敵なことだと思います。
いま私が思っているのは、日本で新しいことを学びながら、ちょっとずつ自分を向上させていくこと。そして読者のみなさんに、私の経験を読むことによってスペインを少しでも理解し、知ってもらえればと願っています。私たちスペイン人の文化のように、日本とは全く異なる文化について、身近なことから学んでもらえればと思っています。
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ビルヒニアさんは志摩スペイン村パルケエスパーニャの工芸館のショップ「アルテ」で働いています。パルケエスパーニャを訪れたら、ぜひ声をかけてあげくださいね。(お休みのときはご容赦ください)
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