A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A :
B :
A : |
スペインは有名なオペラ歌手が多いよね。ソプラノだとモンセラート・カバリェとか、今年亡くなったビクトリア・デ・ロス・アンヘレスとか。テノールは何といっても三大テノールのプラシド・ドミンゴとホセ・カレーラス。
もう一人は堺すすむだっけ?
なわけねえだろ!堺すすむは「な〜んでかフラメンコ」のギター漫談!
オペラってどうもピンとこなくて。
確かにね。俺たちは馴染みがないけど、『カルメン』だけは何となく知ってるよね。
聞けばだいたいわかるよな。
それって考えてみれば凄いことなんだよね。『カルメン』は最初の序曲から「あ、これ知ってる!」って、誰でもわかる。アラゴネーゼにハバネラ、闘牛士の歌……
あと、ジプシー・キングスの歌?
「ジプシーの歌」だよ!ボケがベタすぎるよ!最初から最後のフィナーレまで全曲誰でも聞けばわかるオペラって、『カルメン』だけなんだよ。世界でいちばん多く上演されているらしい。世界一有名なオペラってことだね。
まあ音楽はな。ストーリーはよく知らないけど。
簡単にいえば魔性の女カルメンと、彼女に翻弄される男たちの悲劇だね。オペラの元になったのはフランス人作家ジョルジュ・メリメの小説。読んでみると、カルメンが主人公っていうよりは、どっちかっていうとカルメンに惚れるドン・ホセがメインなんだよね。フランスのある地理学者が山の中で盜賊ドン・ホセに出会って身の上話を聞くんだ。
盜賊って、どこの山だよ?いないよ、うちの近所の山は。
今の時代にいるわけねえだろ!舞台は1820年代のセビーリャなんだから。
ああ、あの頃な。あの頃のセビーリャにはいたよ。いきなりピストル向けて「金出せ」って。怖かったなあ。
いつの時代の人間だよお前は!ドン・ホセはナバーラ生まれのバスク人で、タバコ工場の衛兵でね。カルメンを捕まえて牢屋に入れるんだけど、カルメンが彼の耳元で囁くんだ。
もうかりまっか?
何でだよ!カルメンは男を手玉にとることに関しては超一流で、ドン・ホセの耳元でバスク語を囁く。ドン・ホセは思いがけず故郷の言葉を聞いて、心動かされてバスク語で応じる。
いわゆる逆ナン?
そうだね。バスク語で会話した途端にドン・ホセはもうカルメンの術中にはまってしまう。すっかり虜になっちゃう。
牢屋の番人が牢屋に入れた女の虜って、逆じゃん、立場。
そうなんだけど。
それを聞いた地理学者が、よし、私もってんで、フランス語でドン・ホセをナンパするのが第二幕?
なわけねえだろ!
|