見てきたようなウソをつき por 微笑問題
ars gratis ars
   古屋雄一郎
Vol.51
黄金時代

A : 今回のテーマは黄金時代。
B : 面白かったよ、あれ。ココリコが頑張ってたよな。遠藤がファミレスのメニュー全部制覇した時は感動したよ。
A :

それはテレビの「いきなり黄金伝説」だろ!そうじゃなくてスペインの黄金時代だよ。時期はだいたい16世紀から17世紀の半ばぐらいまでで、およそ一世紀続いたから黄金世紀とも呼ばれる。

B : スペイン帝国がブイブイ言わせてた時代じゃないか。
A : そう。コロンブスがアメリカ大陸を「発見」してスペインの領土が劇的に広がった。政治や軍事、経済が発展したのはもちろん、芸術や文学、宗教の分野でも偉人が続出して、「日の没することなき帝国」と呼ばれた。
B : 白夜だったんだ。
A : ちがうよ!地球の裏側までスペインが支配してたってことだよ。日本にもフランシスコ・ザビエルが来て布教しただろ。
B : しかし、この時代は本当にすごかったな。天才と呼ばれる人はみんなこの時代に生まれたんだからな。画家のベラスケス、エル・グレコ、ムリーリョ、ピカソ、作家のセルバンテス、ロルカ、フラメンコのアントニオ・ガデス…。
A : お前の歴史感覚はメチャクチャだ!ピカソとロルカとガデスは二十世紀だろ!でも、天才を多く輩出したのは事実だね。文学ではケベードや詩人ゴンゴラ、劇作家にも生涯で二千作以上書いたと言われるロペ・デ・ベガを始め、「ドン・フアン」で有名なティルソ・デ・モリーナやカルデロン・デ・ラ・バルカがいるし。
B : 黄金時代っていうくらいだから、黄金もざっくざっくだったんだろ。
A : アメリカ大陸、当時の呼び方で言うとインディアスでは金銀、特に銀が大量に採掘された。
B :

ネイルアートとかケータイのデコ電が流行ったらしい。

A : あるわけないだろ、ケータイなんか!
B : 『ドン・キホーテ』を書いたセルバンテスなんか、筆にびっしりラインストーンつけてたっていう話だし。
A : そんな話はねえよ!
B : 一説によれば地上デジタル放送もあったらしい。
A : ねえよ!バカか!
B :

そんなに激しくツッコむなよ!ただの行数稼ぎなんだからよ!

A : 逆ギレしてるんじゃねえよ!まあ黄金時代と言われてるけど、いいことばかりでもなかったんだ。インディアスからもたらされた金銀はヨーロッパ、特にイタリアの金融業者への借金の担保だったから結局は他国に流れていっちゃってね。
B : 昔もあったんだろうな、武富士とかプロミスみたいな会社。
A : 国家の話だから消費者金融とは違うけど。
B : インディアスに攻め込むには武器が必要だから、山田洋行みたいな軍需専門会社もあっただろうな。
A : その辺はよく知らないけど。
B : コロンブスは「洋行帰り」だし。
A : それが言いたかっただけだろ、絶対!