見てきたようなウソをつき por 微笑問題
ars gratis ars
   古屋雄一郎
Vol.34
サンティアゴ・カラトラーバ

A : スペインの建築家といえばアントニオ・ガウディが有名だけど、今いちばん活躍しているのは何といってもサンティアゴ・カラトラーバ。
B : 「笑っていいとも!」にそんなレギュラーいたっけ?
A : いるわけないだろ!なんで「いいとも」なんだよ?
B : 野球盤をでっかくしたサッカーバージョンって感じだよな。
A :

まあそうだね。で、これを発明した人がいてね。「私が発明者だ」と名乗っている人は世界に何人かいるんだけど、スペインで特許を取ったのはアレハンドロ・フィニステーレという人。この人がつい先日、2月9日に亡くなったんだ。

B : ほら、俺の中では“「いいとも」に出てる人”イコール“今活躍している人”だからさ、基準が。
A : お前の基準なんて知らないよ!サンティアゴ・カラトラーバは今世界で最も活躍している建築家の一人といって過言ではないんだ。最近の仕事では、たとえばアテネのオリンピック・スタジアムがあるし、9.11で崩壊した世界貿易センタービルの跡地に建設されるフリーダム・タワーとターミナル駅のデザインも手がけている。
B : それだけかよ?
A : これだけでもすごいと思うけど。もちろんまだまだあるよ。2010年にはシカゴに高さ610メートルのビルを建てる。全米一の高層ビルだよ。
B : 東京も最近は高層ビルが多いよな。
A : 確かにね。台北やクアラルンプール、上海、香港などアジア各国も超高層ビルがどんどん建っている。そんな中でもカラトラーバのデザインはとてもユニークでね。らせん形というか、ねじれた曲線が特徴なんだ。曲線をうまく生かしたデザインで、風や水をイメージさせるんだよ。
B : 案外、まっすぐな線、描けなかったりして。
A : 描けるに決まってるだろ!
B :

まっすぐ描こうとするんだけど、どうしても必ず線が曲がっちゃって。で、最後は開き直っちゃって。「曲がっててもいいよね、別に」って。

A : そんないい加減な仕事するわけないだろ!
B : でも、風とか水をイメージさせるんなら、ビルじゃなくて橋なんかもいいんじゃない?
A : そのとおり。カラトラーバは橋のデザインも得意で、数多く手がけてるんだ。北カリフォルニアのタートル・ベイ探検公園にあるサンディアル・ブリッジとか、スペインだとビルバオの歩道橋がある。
B : うちの近所の歩道橋もちょっと曲がってるんだけど、カラトラーバかな?
A : 絶対ちがうよ!ヴェネツィアの大運河にかける橋も建設中で、作品をいちいち列挙していたらキリがないくらいあるんだけど、誰でも一目見ただけで「カラトラーバだ」ってわかる。
B :

それってすごいことだよな。

A : 簡単に見えて、じつは難しいだろうね。
B : 俺たちだって爆笑問題の物真似だけど、誰が読んでも「あ、爆笑問題だ」って思うかというと、微妙だもんな。
A :

まあね。

B : 「あ、宮川大助・花子だ」って思う人だっているかも知れないしね。
A : いねえよ、絶対!
B : 本当はオリエンタル・ラジオの真似なんだけどね。
A : どこがだよ!