見てきたようなウソをつき por 微笑問題
ars gratis ars
   古屋雄一郎
Vol.25
スペイン内戦勃発七十周年

A : 前回 はロルカ没後七十周年の話をしたけど、ロルカがころされたのは内戦勃発直後の 1936 年 8 月。つまり今年は内戦七十周年でもあるんだよね。
B : 俺は北軍が好きだな。
A : 北軍って、それはアメリカの南北戦争だろ!
B : アメリカは南北戦争以来、自国の領土が戦場になったことがないんだよ。そもそもあれは内戦だったし、後で真珠湾が攻撃されたけど当時のハワイなんて植民地だし。 9.11 で初めて「外部の敵」に国土を攻撃されたんだな。アメリカは世界中で戦争を煽ってきたけど国民は戦争を肌で知らない。アメリカは言ってみれば巨大な島国なんだよ。
A : 何さっきから延々とアメリカ近現代史の話してるんだよ!スペイン内戦の話をしろよ!
B : あの頃のこと、よく覚えてなくて…。
A :

当たり前だろ!

B : 終戦の記憶ならちょっぴりあるんだけどな。
A : ウソつけ! 1939 年、昭和 14 年だぞ。
B : 爆笑問題は 1965 年、昭和 40 年生まれなんだよな。
A : そうそう、俺たちと同じ…って、そんな話はどうでもいいんだよ! 8 月 18 日はロルカの命日で、グラナダで記念式典が催されたんだけど、そのタイトルが「ロルカ追悼七十周年 内戦の犠牲者に捧げるオマージュ」だった。
B : ロルカは内戦犠牲者の象徴というわけか。
A : アルファカールのフェデリコ・ガルシーア・ロルカ公園で夜の 9 時半に始まったんだけど、公園に石碑があるんだ。「ロルカと内戦犠牲者の記憶に捧げる」と刻まれていて、カルメン・カルボ文化相とグラナダ県議会議長のアントニオ・マルティネス・カレールが献花した。その石碑に第二共和制の旗が立てられてたんだ。
B : 第二共和制はロルカの晩年だったっけ?
A : そう。 1931 年から内戦まで続いた。スペインでは将来「第三共和制」になって初めて民主化が完成されると考えている人が結構いるんだ。
B :

いいんじゃないかな。俺も賛成だよ。そうなったら俺もできるだけ協力するにやぶさかではないし、でも自分に何ができるかって考えるとちょっと自信ないけど…。

A : お前何にも真剣に考えてないだろ!
B : 今のスペインだってかなり民主的なんじゃないの?
A : まあね。スペインの正式名称は「スペイン王国」で、立憲君主国だけど、元首が国王のわりにはフアン・カルロス一世もソフィア王妃もきわめて民主的な人たちなんだよね。
B : 北朝鮮を目指すべきだね。
A : 何でだよ?
B :

「朝鮮民主主義人民共和国」って、こんなに民主的な国ほかにないだろ。

A : イヤミかよ!