見てきたようなウソをつき por 微笑問題
ars gratis ars
   古屋雄一郎
Vol.1
ラ・フーラ・デルス・バウス


A:愛・地球博が今月末に終わるけど、なんだかんだ言ってすごい人気だったね。入場者数は目標の 1500万人をあっさり超えたし。人気パビリオンは週末だと六時間待ちらしい。
B:炎天下よく我慢して並ぶよな。
A:たしかにね。
B:トヨタグループ館なんてすごい行列だぜ。
A:人気があるんだよね。
B:トヨタの配給はそんなにおいしいのかな?
A:なんだよ配給って!
B:ロボットがお握りとお茶配ってるらしい。
A:台風の被災者じゃねえよ!
B:わざわざ北海道から来た人もいるんだからすごいよな。名古屋に来る途中にお握りくらいどっかで売ってるだろ。
A:うるさいよ!それにしてもスペインからもアーティストが大勢来たね。やっぱりフラメンコ関係が多かったね。ギターのパコ・デ・ルシアにトマティート、ビセンテ・アミーゴ、ヘラルド・ヌニェス、カニサーレス。踊りはサラ・バラス、エバ・ジェルバブエナ、ベレン・マヤ。歌手だとカルメン・リナーレス、ディエゴ・エル・シガーラ、マイテ・マルティン。

B:バブルの頃もスペイン関係のイベントが多かったよな。
A: 1992年。バルセロナ・オリンピックの年だね。今年はセルバンテスの『ドン・キホーテ』出版四百周年でもあって、日本以外でもイベントが多い。8月に愛知に来たアンダルシア舞踊団の『南への旅』は10月にメキシコ公演をする。グアナフアトで毎年開催されているフェスティバル・セルバンティーノ(セルバンテス記念祭)のラストを飾るんだ。今年の特別招待国がスペインと日本なんだよ。
B:いろいろあって悩むな。
A:これから観るなら、お勧めはラ・フーラ・デルス・バウス。カタルーニャを拠点に 25年前から活動しているパフォーマンス・グループで、今月名古屋と大阪でカフカの『変身』の世界初演をする。一風変わったグループで、最近だとナウモン号という船で地中海各地を廻るパフォーマンス『ナウマキア』。劇場やビルの壁を半裸のパフォーマーが縦横無尽に動き回る。口から火を吐いたり、前衛的なサーカスのような、ハードロックの祝祭劇のような、とにかく不思議なグループなんだ。
B:ラ・フーラ・デルス・バウスって、スペイン語?何か意味あるのか?
A:よく聞かれるらしいよ。カタルーニャ語で、人名と井戸の名前をミックスさせたらしいけど、日本でもそうだけど劇団の名前っていい加減なのが多いから特に意味はないらしい。名古屋公演は 9月14日と15日、笹島ZEPP・NAGOYA、大阪は20日、シアターBRAVA。
B:お握りはやっぱり全裸で配るのかな?
A:うるさいよ!