| セビージャの観光の中心、サンタ・クルス街。白壁の家が続く入り組んだ細い道を歩いてたどりつくのは、美しい細工の施された鉄の十字架のある広場。この一角にあるのが老舗タブラオ、ロス・ガジョスだ。
1966年4月の開店というから現存するセビージャのタブラオの中では最も古い。クリスティーナ・オヨス、ファルーコ、マヌエラ・カラスコ…これまでにこの店の舞台に立ってきたアーティストの名をあげるときりがない。いつの時代も本物のフラメンコだけをとりあげてきた店だ。
ショーは約2時間。通常、6つの曲からなる。踊りが5曲。そして歌って踊る女性の曲が1曲というかたちだ。踊り手はそのときどきによって変わるが、クリスティーナ・オヨス舞踊団の第一舞踊手として人気の高いフンコなど、一流のメンバーが出演している。衣装や髪形まで女主人の目が行き届いていてきちんとしているのが、いかにもセビージャ風だ。
一部と二部で踊り手はいっしょだが、曲や衣装が変わる。曲は日替わりのときもあるし、同じ曲をずっと踊っていることもある。出演者同志で相談してひとつのプログラムに同じ曲が重ならないようにしているというが、重なることもないではない。
すいていればフリでもはいれるが、できれば電話で予約していきたい。ホテルから電話して予約してもらうことも可能だし、ホテルのフロントで入場券を買うこともできる。
店はそれほど大きくないし、すべてのいすが舞台にむかっている劇場型の客席だから、どこからでもみやすいが、なるべく前の席に座りたいなら開演30分前に行こう。ここは予約客を着た順で公平に前から座らせていくので、遅くいくと後、混んでいるときは2階席になることもある。
2階にはトイレがあるが、この2階に上る階段の両わきにならんだ写真の数々はこの店の歴史そのもの。今は有名なあの舞踊家も新人時代はここの舞台にたっていたのだ。また2階に客がいないときは、出番待ちのアーティストがたまっていたりして、これはこれで風情のあるものだ。
2時間にわたるショーの最後はセビジャーナス、ルンバ、ブレリアとお祭り気分でフィン・デ・フィエスタ。つまらない劇場作品をみたときよりもずっと楽しい気分で店をあとにできるだろう。
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