これであなたもスペイン通!
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| 【バックナンバー】 | ||
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11.11.07 |
Vol.286 どうも信用できない話を眉唾物といいますね。眉につばをつけるジェスチャーをする人もいます。そんなときスペイン人は人差し指で小鼻をトントンと突きます。眉唾ならぬ鼻トン。 |
11.10.31 |
Vol.285 マドリード(Madrid)の語源は諸説あるのですが、有力なのは俗ラテン語の matrice(水源)。matrice はラテン語の matrix(母胎・子宮)から派生した言葉です。 matix といえばキアヌ・リーヴス主演で大ヒットした主演映画が『マトリックス』三部作。数学用語や情報科学用語のマトリックスも、同じくラテン語の「母体・子宮」から派生しました。そしてこれらはすべてラテン語で「母」を意味するマテル(mater)に由来します。 マテルはスペイン語でマードレ(madre)。スペインのど真ん中に位置するマドリード(Madrid)はお母さん(madre)の子宮(matriz)だったのかもしれません。 |
11.10.24 |
Vol.284 人の顔が紫色になる(ponerse morado)。さてどんなシチュエーションでしょう? もうこれ以上胃袋には何も入らないほど、たらふく食べることです。腹一杯食べていささか食傷気味のスペイン人は顔が紫色になるのです。 |
11.10.17 |
Vol.283 押しも押されもせぬ歌姫レディ・ガガ(Lady Gaga)。彼女とよく比較されるのが、八十年代以降女性ポップス界に君臨するマドンナ。スペインの口さがない連中は、齢をとったマドンナをからかってレディ・ガガー(lady gagá)と呼びます。ガガーは「耄碌した」という意味の形容詞。レディ・ガガの本名はステファニー・ジョアンヌ・アンジェリーナ・ジャーマノッタ。マドンナの本名はマドンナ・ルイーズ・チッコーネで、ふたりともイタリア系です。 |
11.10.11 |
Vol.282 コンピューターに侵入するハッカー、ではありません。植物のハッカ(薄荷)。香り豊かなミントです。スペインではイェルバブエナ(hierbabuena)、あるいはジェルバブエナ(yerbabuena)と言います。スペイン屈指のバイラオーラ、エバ・ジェルバブエナは「ハッカさん」「ミントさん」なのです。いかにもかぐわしい苗字ですね。日本だと演歌歌手の香西かおりさんのお名前が同じイメージでしょうか。 |
11.10.03 |
Vol.281 ちょっと人の注意を引こうと勿体をつけて軽く咳払い。「えへん」「おほん」。スペイン人も同じです。しかもそのとき口にする音は日本語とそっくりで、エヘン(¡Ejem!)。 |
11.09.26 |
Vol.280 「妻」とか「奥さん」はふつうムヘール(mujer)と呼びますが、相手や第三者の妻を丁寧に指す場合はエスポーサ(esposa)と言います。そして、なんと「手錠」のこともエスポーサス(esposas)と言うんです。 どちらも語源は同じで「婚約者」。夫婦の関係は共白髪まで続くもの。「お互いに切り離せないもの」の比喩から「妻」が「手錠」を指すようになりました。「その通りだ!」と膝を打つ男性が多いような気がします……。 |
11.09.20 |
Vol.279 有名なアメリカ映画のスペイン語タイトルです。主演はポール・ニューマンとロバート・レッドフォード。 ニューシネマの代表作といえば……『スティング』? 残念。『スティング』は『エル・ゴルペ』(El golpe)です。正解は『明日に向って撃て!』。スペインでは『二人の男と一つの運命』(Dos hombres y un destino)というタイトルで公開されました。ニューマンは惜しくも他界しましたが、レッドフォードは老いてますます盛ん。今年75歳。 |
11.09.12 |
Vol.278 スペインにもあるんですよ。ボリーチェ(boliche)と呼びます。でも日本とはデザインが異なり、先端が尖った棒一本だけ。そこに、紐がついた玉をスポンとうまく入れます。左右に大小の受け皿がついた日本式のほうが遊びのバリエーションに富んでいますね。 |
11.09.05 |
Vol.277 真希、真紀、麻紀……。日本人女性の名前によくありますね。マキと聞いてスペイン人の念頭に浮ぶのは、残念ながら人間ではなく、キツネザル(maki)です。 |
11.08.29 |
Vol.276 何だと思います? 昆虫です。空中を自在に駆け回り、止まったときは羽をたたむ、その姿が馬を想起させる虫。トンボです。スペインでは悪魔の小馬、カバジート・デル・ディアブロ(caballito del diablo)と呼びます。古来、妖精や魔女、悪魔など人知を超えた怪しい力に導かれていると信じられてきました。英語ではドラゴンフライ(dragonfly)と言いますね。 |
11.08.22 |
Vol.275 雌鶏はスペイン語でガジーナ(gallina)、皮はピエル(piel)と言います。合わせて「鶏の皮(piel de gallina)」はズバリ鳥肌のこと。では「牡牛の皮(piel de toro)」は何でしょう? 正解は「イベリア半島」。形が似ているからです。嘘だと思ったら牛を身ぐるみ剥いで皮を広げてみましょう。形がそっくりですよ。わたくし実際にやってみました(ウソです)。 |
11.08.15 |
Vol.274 「仕事」はスペイン語でトラバーホ(trabajo)と言いますね。フランス語ではトラヴァイユ(travail)。転職雑誌『とらばーゆ』でおなじみです。これに似た英単語が travel。似ているのも当然で、実は三つとも語源は同じ。「拷問にかける」を意味する俗ラテン語 tripaliare から派生したのでした。昔の人にとって旅は苦痛だったのです。現代の苦痛をともなう旅は出張? |
11.08.01 |
Vol.273 女優の加賀まりこさん。この名前をスペイン人が耳にすると大笑いします。名字・名前の順にアルファベットで書くと Kaga Mariko ですね。カガ(Kaga)はスペイン人の耳にはカガ(caga)に聞こえます。これは「糞をする(cagar)」の三人称単数現在形(○○さんは糞をする)あるいは二人称単数命令形(クソしやがれ)の意味になります。マリコ(Mariko)は「おかま」を意味するマリコン(maricón)に聞こえます。つまり、「おかまが糞してる」、または「糞でもしやがれ、このおかま野郎!」という、とんでもない意味になってしまうのです。 |
11.08.01 |
Vol.272 俗っぽい会話では言葉を短く省略しますね。友達をダチと呼んだり、警察をサツと呼んだり。スペイン語の俗語も同様に短くします。ボールペン(boligrafo)はボリ(boli)、警察・警官(policía)はポリ(poli)、自転車(bicicleta)はビシ(bici)、テレビ(televisión)はテレ(tele)、小学校(colegio)はコレ(cole)。二十世紀のスペインでは兵役の義務(servicio militar)がありましたが、これもミリ(mili)と呼びました。 |
11.07.25 |
Vol.271 スペイン語は男性名詞と女性名詞の区別があって面倒ですね。語尾が -o で終わる単語はたいてい男性名詞、-a, -ción, -sión, -d で終わるものはたいてい女性名詞です。ところがたまに例外があり、バイク(moto)、写真(foto)、ラジオ(radio)は語尾が -o なのに女性名詞。これらは実は省略形で、本来の形はバイクが motocicleta、写真は fotografía、ラジオは radiodifución。もとの形がわかれば「なるほど女性名詞だ」と一目瞭然です。 |
11.07.11 |
Vol.270 スペインではレスタウランテ(restaurante)と言いますが、美術や建築に詳しい方なら「修復」を意味するレスタウラシオン(restauración)に似てると思うでしょう。それもそのはず、レストランは「もとの姿に戻す・復旧させる」を意味するレスタウラール(restaurar)から来ています。疲労や病気ですっかり元気がなくなった人間を元通り元気いっぱいにする店がレストランなのです。 |
11.07.04 |
Vol.269 コーヒー(カフェ)を売る店はカフェテリーア、パンを商う店はパナデリーア、靴(サパートス)を扱う店はサパテリーア。ならばお茶(テ)を売る店は? はいその通り、テテリーア(tetería)です。主にモロッコやトルコなど中東のお茶、ハーブティーを扱います。グラナダ、アルバイシンの丘にはテテリーアが軒を連ねる通りがありますよ。 |
11.06.27 |
Vol.268 スペインで生ビールを注文するとき、「ウナ・カーニャ、ポル・ファボール」(Una cana, por favor)と言いますね。このカーニャ(caña)はもともと植物の茎を指します。正確に言うと、サトウキビや竹のように中が空洞で節のある茎です。そこから転じて、シリンダーのように細長くて中が空洞の入れものを指すようになりました。 |
11.06.20 |
Vol.267 ご存じのことわざ、「ニッコー」と「ケッコー」の語路合わせで覚えやすいですね。スペインにもまったく同じ発想のことわざが二つあります。 Quien no ha visto Granada no ha visto nada. Quien no ha visto Sevilla no ha visto maravilla. グラナダ/ナダ、セビーリャ/マラビーリャがそれぞれ韻を踏みます。 |
11.06.06 |
Vol.266 廃墟となったビルや家屋に勝手に住んだり一時的に利用したりすることをスペインではオクーパ(okupa)と呼びます。「占拠」を意味するオクパシオン(ocupación)から派生した言葉で、勝手に住み込むわけですからもちろん不法占拠。つづりを見てわかるとおり、本来の c ではなく k を使うところに不法性と社会的周縁性が反映しています。 |
11.05.30 |
Vol.265 映画館の数、正確に言えばスクリーンの数です。2010年の調査でスペインの総スクリーン数は3932。日本は3412。ほぼ同じですね。しかし人口はスペインが約4600万人で日本の三分の一。人口比で言えば映画館の数は日本の三倍です。 |
11.05.23 |
Vol.264 何の回数かと申しますと、地震です。スペインでは毎年平均2500回の地震が記録されています。ただしどれもごく弱い揺れで、人体が感じるのは月にわずか二回程度。多く観測される地域は南部と東南部。2011年5月11日ムルシア県ロルカ市で起きた大地震もまさに東南部でした。 |
11.05.16 |
Vol.263 ニートは「職業にも学業にも職業訓練にも就いていない、あるいは就こうとしない若者(not in employment, education or training)」の略語ですね。スペインにもいますよ。ヘネラシオン・ニ・ニ(generación ni-ni)と言います。「学業にも就かず仕事もしない世代」(ni estudian ni trabajan)のことです。 |
11.05.09 |
Vol.262 甘党なんですね……いいえ、これもドラッグの隠語。大麻(ハシシ)のことです。ハシシを混ぜたたばこはカヌート(canuto)とかポーロ(porro)と言います。 |
11.05.02 |
Vol.261 幼い女の子マリーアを育てる親のセリフ、ではありません。俗語でマリーア(maría)はマリファナ(marihuana)のこと。ドラッグ関係の言葉は俗語の宝庫です。 |
11.04.25 |
Vol.260 日本語には自分をさす言葉(一人称代名詞)がたくさんありますね。わたくし、わたし、あたし、僕、俺、拙者、小生、手前、我輩、自分、我……。数え上げたらきりがありません。 その点、英語はI(アイ)、スペイン語はyo(発音はヨまたはジョ)しかなくて、わかりやすいけどつまらない。ところが! スペイン語にもyo以外に自分をさす言い方があるんです。メンダ(menda)です。ミ・メンダ(mi menda)とかエル・メンダ(el menda)とかエステ・メンダ(este menda)という形で使います。敢えて訳せば「小生、我輩」という感じ。形式上は三人称単数形で使います。 |
11.04.18 |
Vol.259 大混雑で人がぎゅう詰め。リッスイのスイ(錐)とはキリ(錐)のこと。先端が細いキリさえ入る隙間がない。これをスペイン語では「ピンも入らない」(no caber un alfiler)と言います。アルフィレール(alfiler)は安全ピンやまち針やネクタイピンなどのピン。日本語よりずっとイメージしやすいですね。 |
11.04.11 |
Vol.258 暗号みたいですが、スペイン人なら誰でも知ってる日付です。1981年2月23日(23 de febrero)。 軍の治安警察隊が国会を占拠した軍事クーデター未遂事件があった日で、テレビ中継され、国民は固唾を飲んで見守りました。保守穏健派の議員だったマヌエル・フラガは「釈放しなさい! 釈放しないなら私を撃ちたまえ! さあ撃て!」と上着を脱いで治安警察に立ち向かいました。当コラムのVol.002「あなたはどこにいましたか?」で触れたのがこの日です。2011年はこの事件の三十周年にあたります。 |
11.04.04 |
Vol.257 文豪セルバンテス、ケベード、ロペ・デ・ベガ、画家エル・グレコ、ベラスケス、ムリーリョなど多くの芸術家を輩出した16世紀半ばから17世紀後半までの約一世紀を「黄金時代」と呼びます。 黄金があるなら銀もあってよさそうなもの。あるんです。1898年から1936年までを指します。人文学者メネンデス・ピダルや哲学者ウナムーノ、劇作家バリェ・インクラン、ノーベル医学賞ラモン・イ・カハル、ノーベル文学賞のベナベンテら〈98年世代〉から、ガルシア・ロルカ、アルベルティ、ビセンテ・アレイクサンドレらを生んだ〈27年世代〉までを含みます。 |
11.03.22 |
Vol.256 ピレネー山脈からガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステーラを結ぶ街道といえばご存じ「サンティアゴの巡礼路」。スペイン北部を東から西へ結びます。これとは対照的に、南北をまっすぐ結ぶのが「銀の道」。ビア・デ・ラ・プラータ(Vía de la Plata)とかルータ・デ・ラ・プラータ(Ruta de la Plata)と呼ばれ、レオンの西アストルガと真南のメリダを結びます。 「古代ローマ時代、この街道で銀(プラータ)の交易が行われた」のが由来とよく言われますが、どうやらこれは俗説。アラビア語で「道」を表すバラー、または「石畳を敷いた」を意味する後期ラテン語のデラピダータが訛ってプラータになったのが真相のようです。 |
11.03.22 |
Vol.255 シェリー酒はヘレス・デ・ラ・フロンテーラ原産の白ワイン。ヘレス(Jerez)のお酒なのでスペインではずばりヘレス(jerez)と呼びます。ところが英語圏ではシェリー(sherry)。その呼称が日本に伝わり、わが国では英語風にシェリーと呼びますね。実はヘレス地方は中世の昔、シェレス(Xerez)と呼ばれていたんです。その名残が英語に残ったという次第。シェリー酒のことなら中瀬航也さん。『シェリー酒―知られざるスペイン・ワイン 』(PHPエル新書)がお勧めです。Jスパ!でもかつて連載コラム「シェリーに訊け!」を担当なさっていました。 |
11.03.14 |
Vol.254 映画『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーンがジェラートを食べるあの有名な広場。17世紀前半にスペイン大使館がここにできたのが由来です。それ以前にももちろん大使館はあったのですが、あちこちの邸宅を間借りしてローマ市内を点々と漂流する状態が続いていました。そして1635年、ようやくここに定着。現在のスペイン大使館は少し西寄りのボルゲーゼ宮にあります。 |
11.02.28 |
Vol.253 ガラス張りのFMスタジオがあることで有名な渋谷の坂道。名前の由来は、坂道の命名をパルコから依頼された近所の喫茶店の店主がスペイン好きだったからという、きわめて個人的な理由です。ちなみに〈公園通り〉はパルコ(PARCO)がイタリア語で「公園」だから。パルコが進出する前は〈渋谷区役所通り〉でした。 |
11.02.28 |
Vol.252 戦争用語ですが、アーティストのゲリラライブなどにも使われるゲリラ。スペイン語です。「戦争」を表すゲラ(guerra)に縮小辞(-illa)をつけたゲリーリャ(guerrilla)。十九世紀初頭、ナポレオン一世がスペインを征服したとき、スペイン軍が小さな部隊で奇襲攻撃をしかけて抗戦、その部隊をゲリーリャと呼び、戦法そのものもゲリーリャと呼ばれるようになりました。 |
11.02.21 |
Vol.251 NASAの宇宙開発計画……ではありません。今からちょうど25年前の1986年、狂乱のバブル景気に浮かれていた当時の日本の通産省がブチ上げたシルバー世代向けスペイン移住計画です。停年退職した老人夫婦を南スペインの保養地に移住させるというもの。「日本人好みの気候と食生活、治安も良いスペインで第二の人生を豊かに過ごしましょう」が建前でしたが、本音はゼネコンの需要創出。バブル経済崩壊とともにあっさり夢と消えました。なぜか「コロンビア」かというと、コロンブスに因んだそうです。 |