フラメンコを習い始めたばかりの頃は、色々なスタジオの発表会を見に行くのが楽しみだった。知っている人が出ていればなお楽しく、見たことの無い衣装やフォーメーションにもワクワクした。
それが5年、10年とフラメンコを続けていると、だんだん発表会を見に行っても退屈になってきた。振り付けやフォーメーションは凝っているのに、どこか生徒にやらされている感が見えてしまったり、生徒と共演しているカンテやギターの間に距離感のある発表会が多いことに気がついてから、楽しめなくなってしまった。
そんな中、大沼由紀氏の主催するエストゥディオブレ-ニャの発表会は一味違う。大沼由紀氏のソロリサイタルでもはっきりと提示された頑固なまでにフラメンコにこだわった姿勢が、指導方針に明確に現れている。舞台からは生徒一人一人が歌を聞き、ギターを聞き、自分自身からもコンパスを生み出そうと努力していることが伝わってくる。そして何より、フラメンコとまっすぐ向き合おうとしている生徒のひたむきさにいつも胸を打たれる。
大沼由紀氏が’ブレ-ニャ’(荒地)に水を撒き植え付けた種が芽吹き育っていることを、今年はどんな形で見せてくれるのかとても楽しみだ。 |