2007年 日本フラメンコ協会 第16回新人公演  バイレ・ソロ部門 奨励賞
稲田 進(いなだ・すすむ) 「ソレア」
これまでのフラメンコ歴を教えてください。
11才の時からフラメンコを始めましたが、13才の時にやめて、しばらく何年かはフラメンコから離れていたので、トータルでいうと9年です。最初に習ったのは地元広島のフラメンコ教室です。そこを辞めてからは母に習い、後は渡西を繰り返し、ファルー、ハイロ・デ・モロン、ラファエル・カンーパージョ、ドミンゴ・オルテガ、ラモン・マルティネス、ヘスス・アギレラ等、多数のスペイン人アーティストに師事しました。
新人公演に出ようと思ったのはいつ頃ですか?どのようなきっかけでしたか?
今年の3月から4月まで、1ヵ月間セビージャに行って、帰って来てからスペイン人アーティストをバックにして踊りたいと思いました。そのようなことが実現できるのは新人公演だと思い、出ようと思いました。
練習において特に重点を置かれたのはどういう点ですか?当日はどのような気持ちで臨みましたか?

振りは自分の中ではもう固まっていて、シンプルにしようと思いました。あとはバックのイスマエルさん、アグスティンさん、史朗さんにアドバイスを受けながら、ファルセータを作って頂いたり、イスマエルさんはここはこのレトラを歌ったら良くなるよって言ってくださったり、史朗さんは全体を見ながら、こうした方がいいと言ってくださったり、本当に皆さん、一生懸命やってくださいました。本当に感謝しています。

特に重点を置いたのは歌ぶりです。本当はレトラ2つ踊りたかったのですが、トータル的に考えて1つにしました。ゆっくり、じっくり緩急をつけて踊ろうと思いました。当日は家族、大切な人、子供、応援してくださっている人達のことを思って踊りました。
演目を「ソレア」に決めたのはなぜですか?
今の自分を踊ろうと思いました。地元広島で母と11年間やってきたタブラオ「スペイン居酒屋バル」が9月末に閉店することになったのですが、あの店で育って今の自分があるので、とても悲しかったです。あと、逢えないでいる子供のこと、大切な人のこと、応援してくださっている人達のことを思うと、とても複雑な気持ちで、今のこの気持ちをぶつけるにはソレアしかないと思い、ソレアにしました。
受賞した現在の心境、今後の活動予定や将来の目標について教えてください。

まだ実感がわきません。本番では歌ぶりは集中して踊れたと思います。バックの皆さんのおかげです。自分的に、部分的に納得いかない点がたくさんあったのは反省点です。

これからは色々ライブも経験して色々なアーティストさんと共演させて頂きたいです。フラメンコは異国の文化なので、スペイン人アーティストに習いつつ、自分のスタイルを一生かけて探していきたいです。あと、後進の指導にも力を入れたいです。男性の踊り手がまだまだ少ないので、男性の踊り手が育ってもらえればと思います。後、リサイタルや発表会も何年後かにやりたいです。スタジオも持ちたいと思っています。

写真提供/(株)エー・アイ 川島浩之

伴奏: カンテ/イスマエル・フェルナンデス
  ギター/アグスティン・デ・ラ・フエンテ
  パルマ/伊集院史朗