マルティネーテの深い世界を、ゆったりと表現。これでもか!というくらいにあれもこれも詰め込んだ振り・パソで勝負する人が多い中、抑制のきいた彼女のバイレは印象的だった。動きにムダがなく、着実に積み重ねられたと感じ取れるテクニックが光った。
東京外国語大学のフラメンコ部からスタートした後藤なほこ。卒業後は一旦企業に就職するが、「生活のすべてがフラメンコを中心にまわっていることに気づき」、退社。師・岡本倫子の元で代教を始めるようになる。
そんな中で、「自分の中で、何かが決定的に欠けている」とスペイン留学を決行。そこで気づいたことは。「フラメンコにぶつけるエネルギーが中途半端だったこと、自分の内面がスカスカだったこと」。スペインでは「内側からあふれ出てくるものの凄さに圧倒された」という。
新人公演に向けては、「歌をどう踊るか」をテーマに取り組み、バックをお願いした歌い手二人の歌に触発されて、どんどん振りが変化していったそうだ。こうして“言葉少なくして豊かな世界”を舞ったあのマルティネーテが、生まれた。
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