コンパスの流れを、躍動感たっぷりに体で表現していた篠田三枝。明るく華やいだ彼女の雰囲気ときれいなフォルムとがひとつになって、とても魅力的だった。まさに“彼女自身のアレグリアス”という感じだ。振りを自分のものにするというのはこういうことだと、見ていて妙に納得してしまった。
昨年秋に第一子を出産し、4ヵ月後には仕事に復帰していたという篠田だが、新人公演への参加も、「生活の中にフラメンコを取り戻すためにはずみをつけたかった」から。短い期間だったとはいえ、出産は彼女からフラメンコを遠ざけた。でも、「だからこそわかったこがある」、と彼女は言う。
「踊れない期間、パルマで本番に参加していたのですが、その時、踊りが、自分のやっていたことが、逆に見えてきたんです。歌やギターとの一体感がどんなに大事であるかを実感しました」。 いつも一緒にステージに立っているミュージシャンは、お互いに認め合った仲間。新人公演も、もちろんそのメンバーで臨んだ。「本番は、競うのではなく、あせらずやろうって思っていました。それが良かったのかもしれません」。
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