<公演に向けて>大沼由紀さんに聞く
“Espontánea” 〜フラメンコ、自然発生的な〜 も今年で三回目を迎えることになりました。
一回目、二回目は、私がこの15年近く追い求めてきた「ヘレスのフラメンコ」を、故ルビチとそのファミリアと共に、舞台上に展開させた公演となりました。
その後の2年間の間に、マドリーのフェスティバルで踊る、という大きな出来事もあり、自分の中で、「舞踊家」としての歩みを止めたくない、という欲求が少しずつ湧き上がってきました。変わらずヘレスのフラメンコを愛し、それが私の「フラメンコを踊る」という礎となっていますが、次の一歩を目的地を持たずに踏み出したとしたら、今の私はどこに行くのだろう、という、そんな思いが、今回のリサイタルへと結びついて行きました。
ずっと共通したコンセプトは、文字通りの”Espontánea” (自然発生的な) です。振り付けを決め、完璧に踊りこなす、というものではなく、本来のフラメンコの魅力である、「瞬間を待つ」という原則。それは、歌、ギター、踊りの一体感がなければ出来ないことで、また本当の意味での一体感というのは、予定調和の中には生まれない、と思っています。
思いとこだわりが、舞台上でどのように展開できるのか、今は全くわかりませんが、是非皆様とその時間を共有できたらと、強く願っています。 |