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<授賞理由>
外来の伝統芸能であるフラメンコを、現代の日本で劇場芸術として開花させた企画、構成、演出、演技の総合力において高く評価された。カンテ、ギターの土俗的な力強さと、パーカッション、ピアノの現代性、洗練された衣装と技術を巧みに操り、独自のスタイルを創造しながら、最後にはフラメンコ本来の熱情と歓喜の奔流に任せて劇場を沸かせた。
<受賞の言葉>
この度は昨年に引き続いて芸術祭優秀賞を受賞することが出来、大変ありがたく、また光栄に思っております。
フラメンコの世界に足を踏み入れてから30年、知れば知るほどその奥深い素晴らしさに魅了されていく日々です。その情熱と神秘のもたらす、えもいわれぬ世界に自ら表現してみたいという思いで始めた「CONCIERTO FLAMENCO」もちょうど10回目を数える公演となりました。この節目で賞を頂けましたことは、不器用ながらも自ら選んできた道程を振り返り少し安堵する思いと、この道をさらに歩み続けてフラメンコの魅力を多くの方にお伝えして生きたいと決意を新たにする機会となりました。また改めて自分一人では何もなし得ないことを痛感し、いつも支えて下さる先生方やスタッフの皆様、アーティストの皆様方の温かいご協力に心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。
有難うございました。
入交恒子
セレンディピティを実感した瞬間
もしーUNA NOCHE−が劇場仕立てだったとしたら
Rieさんと私、そしてあの時劇場にいた観客は皆同じ情報を共有していたかもしれません。
でも、Rieさんは私では感じ得なかったものを感じ、
そしてまた他の人はきっと私が想像もつかないようななにか思っていて、
同じ空間で同じフラメンコを見聞きしていたのに
それぞれが違うことを思っていたと改めて知り、
皆が自分の井戸を掘ったのだと感じました。
人はそれぞれ膨大な思い出せない記憶を背負っていて、そしてあることがきっかけで
その自分でも忘れていたものが立ち上がってくる瞬間がある、
それが、人が芸術を求めてやまない理由だと思います。
舞台をみた人の数だけ物語があるのは、クオリア(質感)が伝わっているからだと
ロマンチックな脳科学者・茂木健一郎さんは言っています。
Rieさんのブログを読んでみると、一番最近のページに
この茂木健一郎さんと
セレンディピティ〜思いがけない幸運に偶然出会うこと〜
について書かれているではありませんか!
興味を持っていることが思いがけず出会っていくことの不思議さ、
セレンディピティを実感した瞬間でした。
平野真理 |