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−2年連続の舞台公演になりますね。
もともと今年は公演はやらないつもりだったんです。ただ、去年の舞台の間に気づいたことがたくさんあって、葛藤を繰り返す中で、やはりやり残したことは時間を置かずに実行した方がいいと思い、決めました。
−今年はがらりと趣が変わるのでしょうか。
これまで1回1回の積み重ねがあって、スペイン人アーティストと共演することにより、私自身も貴重な経験をしてきました。もちろん、フラメンコの本質を追求していきたいという考えは変わりませんが、今年は少し“額縁”を変えてみようかなと思っています。
何よりも、今、「人の心に共鳴する作品を創りたい」という意欲にかられているんです。その意味でも、去年と今年では私自身の意識がかなり違っていると思います。
そして、今年は今まで以上に私自身が楽しめる、そしてお客様も、出演するアーティストも、もっと楽しんでもらえる舞台にしたいですね。
−具体的には、どのへんが見どころになりますか?
共演のエンリケ(エル・エストレメニョ)がふだん歌っているブレリアのクプレがあって、すごくもの哀しく切ない歌詞なのですが、私が気に入っていることもあり、彼に歌ってもらうことにしました。ブレリアをよりカッコよく、私なりにひと味加えた踊りを披露しますが、それは見てのお楽しみにしていただきたいですね。ソレアは、本来徐々に盛り上がっていくところを逆にすることによって、ゆったりとした部分、ソレアの魅力をより強調してみようと考えています。これまでとはひと味違った展開を楽しみにしていただきたいと思います。
−従来の顔ぶれに加えて、新しいアーティストが参加しますね。
カンテのナタリア(マリン)とは価値観を共有できるので、より充実した舞台を楽しんでいただけると思います。今回、彼女が入ることで、より女性の声を生かしたいと思い、楽器ではピアノが加わります。ピアノは舞台で場所を取りますが、それを利用して酒場のような雰囲気を出す工夫も凝らすんですよ。ピアニストの門光子さんには、細かい注文は出さず、彼女の感性で弾いていただくつもりです。また、パーカッションの海沼正利さんも入ります。とても面白いコラボレーションになると思います。
―最後に観に来てくださるお客様にメッセージを。
リサイタルも今回で10回目。これまでもスペイン人アーティストと時間を共にして彼らのアルテにふれ、その関わりを大切にすることで、私の中にフラメンコの生命を少しずつ大切に育んできました。
そして今回は、一つの舞台として、より高い完成度を目指したいと思っています。
最近のフラメンコは、踊りもスポーティーなものになって、フラメンコ本来の繊細な味わいという部分が見落とされがちになっていると思うんです。私はあえて、そのことも意識したい。踊りの技術を見せるのではなく、そうした背景的なことも感じていただけることが本当のフラメンコの技術なんだと意識を強くしています。
喜びや哀しみを、より純粋に、力強く踊りで表現したい。そのことで私の個性を感じていただける舞台にしたいと思っています。
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