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――現在の教室はいつから始められたのですか。どのようなきっかけでしたか。
ベニータ 97年の2月からですから、もう6年になります。アントニオといっしょに指導を始めたのはその時から。それまでは私は教室を持たず、舞踊活動を優先させながら個人レッスンを行っていました。
アントニオ 私は以前は目黒で男性用クラスを持っていました。ベニータといっしょに始めたのは、フラメンコに関する志向が同じだったからです。
――どのような指導を心掛けていらっしゃいますか。
| アントニオ 教室での指導は代教を立てず、常に二人で同時に生徒を見ます。パルマやコントラなど、一人での指導では行き届かないところも、常に役割分担しながら見ているんです。だから、うちの教室の指導は内容が濃いですよ(笑)。踊りはもちろん、体づくりからパルマの打ち方、舞台での挨拶の仕方にいたるまで、びっちり指導しますから。 |
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ベニータ 私自身、今も現役にこだわって定期的にライブに出演しているのですが、現役だからこそ教えられることって、たくさんあるんですよ。例えばパルマ一つとっても、現場から遠ざかるとどうしても打ち方が甘くなるんです。もちろん、生徒にもライブ出演の機会をどんどん与えていますよ。それが、うちの教室のもう一つの特徴かしら。だから、常に人前で舞台に立って踊ることを想定した指導を心掛けています。
アントニオ 今度の発表会でも見ていただきたいのですが、とにかく「舞台を降りるまでが本番」という指導を徹底しています。踊ることだけに精いっぱいで、踊り終わったあとはひょいとおじきして下がればいい、というんじゃなくて、踊りが終わったらきっちり静止する。それから挨拶。そこまでやって、初めて自分の番が終わるんです。このへんを、教室での稽古の時から厳しく言っています。
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ベニータ 発表会は1年半から2年に1回。一つの発表会が終わったらそれぞれの課題を修正し、体をつくり直すことが必要で、1年では足りない。だからうちの教室では、毎年の発表会というのはありえないんです。 |
――ずいぶん立派なスタジオですね。

好きなアーティスト:「イスラエル・ガルバン!!」(ベニータ、アントニオ)。「彼こそはグラン・アントニオやアントニオ・ガデス、マリオ・マヤ、アントニオ・カナレスに続く、現代フラメンコ舞踊の革命児」(アントニオ)。「彼の踊りを自分なりに取り入れて吸収し、指導に生かしています」(ベニータ) |
アントニオ 自慢のスタジオです(笑)。発表会はいつも新宿のエルフラメンコで行うのですが、そのステージを想定した練習をするんですよ。もちろん、照明も本番を想定した状態で。
ベニータ スタジオ・リサイタルも定期的に行っているんですよ。実はまだまだ"隠し技"があるスタジオなんです。
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――お二人の経歴をお聞かせください。
ベニータ 私のフラメンコ歴は、もう30年以上になりますね。日舞以外のいろいろな踊りを経験したのですが、フラメンコの奥深さに惹かれたんです。香取喜代子先生に師事したあと、マドリッドのアモール・デ・ディオスに1年半留学しました。スペイン語もできないままに(笑)。帰国後は名古屋を基盤に活動していたのですが、後に新宿のギターラというタブラオにレギュラー出演するようになりました。
先ほどもお話したように、私は自分の舞踊活動を最優先でやってきたんですよ。「教えてほしい」という人には個人レッスンをする程度で、教室はずっと持たずにこの世界でやってきたんです。でも今は、一人でも多くの人にフラメンコを知ってほしい、踊る機会を作ってあげたいという気持ちも強いですね。もちろん、お客さんの前で踊ることが好きだから"現役"にはこだわりたいですが。
アントニオ 私は絵画を志していたんです。高校生の時には、今はスペイン在住の堀越千秋さんに絵の指導を受けていたんですよ。それで、ヨーロッパに絵画の旅に出かけた時、マドリッドで堀越さんにタブラオに連れていってもらったんです。大喜びでついていきましたよ(笑)。そこで、初めて見たフラメンコにすっかり感動しましてね。当時、ジョン・トラボルタを見て踊りというものに心酔していたこともあって、小松原庸子先生、岡田昌巳先生に師事しました。
私の場合、クラシコの経験も長いんですよ。エルフラメンコでアルバイトをしたりしながらずっと踊りを続け、ライブや公演のゲスト出演など、今もやはり、舞踊活動に力を入れています。
――どのような生徒さんがいらっしゃいますか。
ベニータ 学生さんからOL、主婦まで、それはさまざまです。東京の調布のほか、名古屋でも月に4回、指導を行っています。アントニオがいますから、男性も多いですよ。
| アントニオ 今は女性が男性に教えることも珍しくありませんが、例えば靴の履き方やブラソの使い方など、細かいことはやはり男性の指導でないと。男性の生徒は、いい線まで行くことが多いのですが、仕事が忙しくなったり転勤などで踊りを続けられなくなるケースが多いんですよ。私としてはそれが残念です。 |
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ベニータ とにかく、踊りたい!という心意気を持った人を歓迎したいですね。私たち、つまり先生を乗せて、引き出しからいっぱいものを出させることが大切。常に先生から盗もうという姿勢が必要です。「フラメンコをやりたい!」と思ったその時がチャンス。ぜひ一度、教室をのぞいてみてください。
取材・文 藤戸良彦
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