「日本発のフラメンコ」を応援

001 若林雅人さん   日本語で歌うフラメンコによるオリジナルCDを発売


ギターラ・アマリージャ
(黄色いギター)
¥2,300(税・送料込)
収録曲 スペインあいうえお/ギターラ・アマリージャ/あらら/あぶくまオーレ!/流れ唄(全オリジナル5曲・歌詞付)

Jスパ!の連載エッセイ「若林が行く!」でおなじみの若林雅人さんの、自身初のソロCDが発売された。収録されているのは、若林さんのライフワークといえる「日本人フラメンコ愛好家による日本語のポップス」。すべてフラメンコを基調としたオリジナル曲で、早くも内外で話題となっている。「アーティスト・若林雅人」のめざすものは?第1回はフラメンコへの思い入れたっぷりのインタビューとなった。

★メッセージ 大沼由紀さん 

★メッセージ  佐藤信之さん

★CDご購入の方にプレゼント


 インタビュー

―CDを出したきっかけは?

若林 日本人のフラメンコアーティストや愛好家の人たちと長い時間過ごしてきて感じたのは、「日本ならではのフラメンコな時間を自然に楽しみたい」という気持ちだったんです。日本のフラメンコってストイックな空気がすごく強いと思いませんか?カンテ(唄)にしても踊りやギターにしても、ずっと勉強、みたいな部分が強くて、習得することが目的になってしまっている。

フラメンコに対する敬意やあこがれを否定するつもりはありませんが、そうではない、もっと生き生きと日本ならではのフラメンコを楽しむアイデア、まぁ、僕の場合はみんなで歌えるフラメンコがあってもいいんじゃないかと考えた訳です。

そのためには、日本語で歌うフラメンコがあるべきだと僕は考えました。1994年に堀越千秋さんが「望郷のソレア」というCDでチャレンジしてくれたけど、その後、そういう動きはまったくなかった。そこで、では自分で出来ることを実践してみようと決めたんです。

ずっとライブで歌ってきて、もちろん、批判的な意見もありましたが、それを聴いてくれた人たちが歌を覚えたり口ずさんでくれたりして楽しんでくれた。ライブ会場でステージを降りてきたら入り口にいた子どもたちが僕の歌を歌って迎えてくれたこともありました。2年ほど色々な場所でライブをやってきましたが、これまで歌ってきた曲に自分なりの結論が出たので、CD化しようということになったんです。

フラメンコを好きになって約20年になりますが、日本を拠点にした日本人のフラメンコ好きが自分なりの答えを出すのに20年かかったというのが正直な気持ちです。

インタビューは東京・五反田にあるスペイン居酒屋 「あらら」 で行った。若林さん制作による、 3000 本の釘を使って店の名を表した看板を背景に。「あらら( alala )」とはスペイン語で喜びを表す時の感嘆詞で、今回の CD にも同名の曲が収録されている。


―どのような内容ですか?

若林 自分のオリジナル曲の中から、ルンバ4曲、ブレリア1曲を選びました。4拍子が基本のルンバは、日本語で歌うことに比較的無理がありません。ブレリアはフラメンコでも人気の高い曲種ですが、今回は唯一の三拍子の曲です。CDの最後に収録した「流れ唄」という曲がそれですが、僕が常日頃思索している「ふと、気が付いたらこの世に生きていて、いつかは必ず消えてゆく」という事実についての考察を歌ったものです。

全体に明るい曲調の作品集になりましたが、最近リリースされるスペイン人アーティストのCDの傾向が、ルンバやタンゴなどのポップな曲調のものが多いのは、僕らがそういう時代に生きている現れではないかと思います。

―日本語でフラメンコを歌い出したきっかけは?

若林 そもそも前述の堀越千秋さんの「望郷のソレア」に参加して、小室等さんに自分の作詞作曲した日本語のルンバを歌ってもらったのがきっかけですね。

そのCD発売直後に僕はロンドンへ留学してしまって試みが途中で終わってしまっていた。そして今、東京を拠点とした生活を続けるうちに、自分で始めた試みにある程度納得したくなった訳です。そして、それを面白がって応援してくれる人たちが現れ、実際の活動が始まりました。

―どのような歌詞の内容ですか?

若林 基本的に僕の個人的経験や身近な存在をモチーフに作詞しています。スペインでの楽しかった思い出、スペインで購入したフラメンコギターとの会話、母の故郷への想い、友人のスペイン居酒屋の話、という風にね。

あと、僕の関心のあるフラメンコの歌詞にはエンターテイメント的な派手な“オチ”がないのが魅力だと思っているので、意識的にその美学を大切にしてはいます。ただ、説明しすぎない作品をつくることは難しいですね。

「今後の予定としては、9月1日に新宿エルフラメンコで瀧本正信さんのCD発売記念ライブに参加します。この日はカンテソロの伴奏でステージにあがりますので、僕の好きなシンプルで渋いカンテを楽しみたいですね」

 

―言葉の障害が大変なのでは。

若林 そうですね。フラメンコ独特のリズムと日本語の融合というのはとても難しい。ただ、先ほど話したようにルンバやタンゴなど4拍子の曲に関しては比較的作りやすいんですよ。だから、お酒の席なんかで初めて聞いた人たちがすぐに歌えたりできるんでしょうね。

いつも考えるんですが、日本人にとってフラメンコは習ったり理解するためだけではなく、もっと身近にあって楽しめるものであるべきだと思うんです。日本におけるフラメンコが、決して一部のマニアックな人たちだけのものではなく、一般の人たちが歌い、楽しめるものであってほしいというのが僕の願いなんです。でも、とにかく、誰かが具体的に行動しないことには何も始まらないですからね。

―そのタイミングが今であると。

若林 今の日本のフラメンコ状況は踊りに限らず、ギターにしても唄にしても、才能のある若いアーティストがどんどん出てきています。彼らと話すたびに思うのが、みんなすごくフラメンコに対して真面目だし、明るいし、自分の関心に対して素直です。未来を作れるのは、才能あふれる彼ら若い人たちであることは間違いありません。でも、フラメンコ好きなひとりの人間として僕なりの関心を形にしたら、それを面白がってくれた若い人たちが「じゃあ、僕はこうしてみよう」「自分はこれがやりたい」と正直な表現を欲しがって、新しいうねりを作れるんじゃないかとも思っているんです。

僕はフラメンコのカンテを勉強したわけではないし、歌はまったくの自己流です。以前、僕の歌をある若い日本人カンタオール(フラメンコの男性歌手)が「若林さん、こうするともっとフラメンコだよ!」と歌ってくれたのですが、それは、本当にすごく格好良かった(笑)。彼らが日本語でフラメンコを歌い出したら、間違いなく今までになかった刺激的な音楽が誕生すると思うんですよ。

もともとフラメンコというのは、まず音楽があって踊りがある。ところが今の日本ではそれが逆になってしまっていると思います。踊り手のための歌仕事になっている。最近ではスペインのいい歌い手の歌を聴く機会が多くなったし、日本人アーティストのカンテ(歌)活動も活発になってきている。フラメンコの音楽的な要素に関心の強い僕としては、この機会に、もっと歌やギターが活性化してほしいという気持ちはとても強いですね。

「残念ながら僕自身のライブはメンバー全員が多忙で、フルセットでのステージはしばらくは出来そうにありません。でも、年内には何カ所かでライブをやりたいですね。詳細は決まり次第、Jスパ!で発表しますので、今しばらくお待ちください」


―今後の計画は?

若林 自分の音楽活動以外に、活性化を目的として邦人フラメンコのCD制作を具体化していきます。今年の夏に瀧本正信さんのソロCDと、若手アーティスト10人に参加してもらったCDを発表します。これはフラメンコに関して目利きといえる人たちが経営するアクースティカから発売されますが、僕は企画とデザインのディレクターとして参加しています。

もちろん、今回の「ギターラ・アマリージャ」の様に、日本人アーティストによるポップスを「ジャパニッシュ・ポップス(ジャパニーズ+スパニッシュ+ポップス)」と名付けて、日本でのフラメンコポップスも活性化したいと思っています。

―Jスパ!でエッセイを書いていただいているのも、そういう主旨によるものでしたね。

若林 日本でのフラメンコが特殊なものではなく、より多くの人たちに受け容れられるものであってほしいですね。そのきっかけになる可能性が大きいのはやはり歌だと思います。それも誰もが歌える日本語の歌だと思います。

フラメンコは確かにスペインのものではあるけれど、日本流にアレンジして一般の人も楽しみ、そして自分でもそれを楽しめたら最高ではないでしょうか?そうした試行錯誤や関心については「Jスパ!」のエッセイで書いていけたらと思います。

―最後にCDのPRをどうぞ。

若林 難しい理屈は忘れて、とにかく一度聴いてみてください。そして、もし普段の生活の中で、何気ない時にふと口ずさんでもらえる曲が1曲でもあれば、僕としては本当に幸せなんです。もう何も言うことはありません。本望です。

今回のCDは僕の弾き語りに、女性コーラス、ウッドベース、多彩なパーカッションを加えて、光に満ちたキラキラした作品が出来上がったと自負しています。女性コーラスの二人は僕の演奏活動のために「ラス・カナリアス」というユニットを作ってくれて、このCDの中で繰り返されるメインテーマは、ほとんど二人が歌っています。聴いてもらえば納得してもらえると思いますが、とにかく、とっても可愛いんですよ。

それから、CDタイトル曲「ギターラ・アマリージャ」の携帯電話用着メロが、僕のホームページから無料でダウンロードできますので、ぜひアクセスしてみてください。

 CDご購入の方にプレゼント!

今回の CD 発売を記念して「 J スパ!」経由で CD を購入される方にプレゼントのお知らせ。
ギターラ・アマリージャ
(黄色いギター)
¥2,300(税・送料込)
収録曲 スペインあいうえお/ギターラ・アマリージャ/あらら/あぶくまオーレ!/流れ唄(全オリジナル5曲・歌詞付)
「タイトルの『ギターラ・アマリージャ』とはスペイン語で黄色いギターという意味ですが、ジャケットの写真は、僕が熱愛するセビージャ近郊の村、ソレアで有名なアルカラ・デ・グアダイラの土、アルベロ(土の名前)の採土場で撮影したものです。土にタイトルと名前を投影して擬人化してみました」
※この土に関しては「若林が行く!」の第11回「黄金の大地」参照
★CD購入をご希望の方はこちらからお申し込みください。
※お申し込み後、若林さんからCDが発送されます。商品到着後、同封の振込表でお振込みください。
※プレゼントはCDお買い上げの方に限らせていただきます。
※プレゼントはCDお買い上げの方すべてが対象となりますが、 2004 年 9 月 10 日(金) 24 時までのメール到着の方に限らせていただきます (その後もご購入のみの受付は継続して行います)。
※CDはお申し込み確認後に発送されますが、プレゼントは9月10日の締切後に抽選を行い、当選の方にはCDとは別便での発送となります。
CDジャケットにもなった若林さんが大切にしているアルカラの土「アルベロ」を小さなガラスのビンに入れて抽選で 5 名様に。
収録曲「あぶくまオーレ!」にちなんで、福島県あぶくま地方でとれたブドウから作られた「あぶくまワイン」を抽選で1名様に。

収録曲「あらら」の題材となった東京、五反田に実在するスペイン居酒屋 「あらら」 で 2004 年 12 月 31 日までに若林さんの CD をお買い上げの方には、 同店からグラスワイン 1 杯をプレゼント されます。


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