スペイン留学

<Case 10>
マラガで学ぶ斎藤さんはスペイン語上達のために、外国人用スペイン語学校だけでなく、スペイン人が通う英語学校で現地の人達に交わる機会を作りながら勉強中。

留学生:齋藤浩一(さいとうこういち)さん
年齢:26歳
留学前の職業:専門商社でサラリーマン 
スペイン語歴:2年
予定留学期間:6ヶ月(現在は5ヶ月目)
留学先の学校:
Instituto Picasso 、マラガ
スペインのお気に入り:
何事にも“良い加減”なところ。


Q1 マラガを選んだなのはなぜですか?

A1 まずは海に近いということ。魚介類が豊富なことは料理が美味しいのと比例するし、ホームシックにならない秘訣は『美味いメシを食べること』だと思ったからです。

それに夏にはビーチにいるだけで眺めは素晴らしいし、他の季節も釣りをしたり海岸を走ったりと、楽しむことには事欠かないのがマラガです。ヨーロッパでありながら、『アラブの国』であるモロッコにも近いというも魅力のひとつです。

Q2 お住まいは?

A2
初めの約3ヶ月間は学校手配のホームステイでした。“強制的”にスペイン語を話す環境に身を置きたかったのと、現地の人の生活を肌で感じたいと思い、最初はホームステイを選びました。その後は、自分でピソを探し、スペイン人とピソシェアをしています。

ピソを探し始めた時、手当たり次第、周囲に「自分はピソを探している」とアピールしていました。すると、たまたま同じ学校の友達が自国へ帰ると聞き、入れ替わりでそこに住めることになりました。

一緒にピソに住んでいるのは、弁護士をしているスペイン女性と、マラガ大学へ通うベルギー人です。スペイン人との同居は、微妙なニュアンスの違いを質問する時などに大いに助かりますね。仕事や学校とそれぞれが忙しいので、お互い干渉し過ぎることがなく、自分の時間が持てて快適に暮らしてます。

Q3 生活費はどのくらいですか?

A3
家賃は全込みで285ユーロ、食費は毎食自炊なので月80ユーロほど。それ以外に飲みに行ったりなど、外食は一回につき10〜15ユーロです。

Q4 レッスンの様子や コースの内容を教えて下さい。

A4 4つのレベルの一番下よりスタートして、今では一番上のレベルです。一日のレッスンは文法2時間、会話2時間です。

レベルが下にいた時は、文法の授業用教科書は学校のオリジナルのものを使っていました。レベルによって現在形→過去形→接続法と勉強し、一番上のレベルではそのすべてを使う授業となります。

会話の授業では、その日、文法の授業で習ったことを使いながら会話をします。上のレベルになると、新聞記事を読んで意見を交換し合ったり、各国の習慣の違いなどについて話し合ったりします。

Q5 家ではどのくらい勉強をされていますか?

A5 宿題は教科書の1ページ分くらいです。それ以外に自分で勉強を2、3時間する時もあれば、しないときも…。

Q6 学校の課外活動はありますか?

A6 毎週、『文化施設訪問』があります。放課後、午後から美術館や文化施設を訪問します。他の学校の生徒との合同もあります。2週間に一度、学校の先生と『バル巡り』があり、みんなでディスコへ行きます。こういった課外活動が、他のクラスの生徒と会話するチャンスとなります。

Q7 インターネットは利用していますか?

A7 学校でケーブルを貸してくれるので、日本から持ってきたパソコンを使って、無料で利用しています。音声チャットのキッドを持ってきて、それで話をしている生徒も見かけます。学校に備え付けのパソコンも数台ありますが、生徒が多い時はいつも混んでいます。ネットカフェで利用する場合、時間によって料金が違いますが、1時間1〜2ユーロです。

Q8 週末や余暇は何をしていますか?

A8 友達とサッカーをしたり、釣りに行ったりしています。道具はこっちで購入しました。自分の部屋の掃除と洗濯も、週末にしています。

クリスマスと大晦日は学校の友人が住んでいるピソに集まって、お酒を持ち寄り料理を作りパーティーをしました。ヨーロッパのクリスマスは初めての経験で、街の飾り付けからして、規模というか意識が違うことを感じました。新年も、皆ドレスアップして街へ繰り出します。

Q9 学校以外でスペイン人との交流はありますか?

A9 週に一度、日本語を勉強しているスペイン人とインテルカンビオをしています。日常生活では、スペイン人との交流はかなり難しいですね。一つの解決法として、現在、『英会話学校』へ通っています。もちろん生徒はすべてスペイン人。先生への質問がスペイン語でされるので、自分にとっては、スペイン語に別の角度から触れられて新鮮です。

Q10 今後の予定は?

A10 この後は中南米へ留学して、5月にはD.E.L.Eを受ける予定です。

日本をもっと面白く、多様な価値観ができるように変えていきたいですね。そのための“良い加減”を吸収するつもりです!「おもしろき、こともなき世を、おもしろく」。

Q11 将来、またスペイン留学を考えていますか?

A11 もうスペインでの留学は必要ない!…と思えるくらいまでの気持ちでやってきたつもりです。留学という形ではなく、働くという形で戻って来れたらいいですね。

Q12 スペイン留学を予定している皆さんに一言。

A12 スペイン語を勉強して、遅ればせながら分かったことが一つあります。それは、「いくら外国語を勉強して使えるようになっても、その人自身の考えていることや感じていることが“浅い”ならば、内容の濃い話はできない」ということです。

日本語をスペイン語へ翻訳するのは辞書があれば事足りるが、自分の考えは辞書には載っていません。自分の意図するものは何なのか、それは授業では教えてくれませんし、それをスペイン語で表現できなければ単なる日常会話の上達にしかならないと思います。留学までの準備として、確かに単語を覚えることも大切ですが、それよりも自分が何を考えているのか、それをどのように日本語で表現できるのかを友人や知人との会話で練習するのをお勧めします。

留学すべきかどうか迷っている方へ、「行けば何とかなる。何かが見つかる」と思うのは危険です。そこら辺に何かが転がっているわけではないし、“何か良いもの”がそんなに簡単に見つかるようなら他の人が先に見つけていることでしょう。自分もその現実を、ただ今痛感しています。

それでも「行かなきゃ後悔する」と感じているのなら、思い切って行動するべきとも思います。ただし、「海外留学経験を○ヶ月した」というだけで箔がつく時代ではないということは、心に留めておいてください。勉強するのも、何かと出会うのも自分次第という前提で、『運』次第という部分もかなりあります。ある種の“賭け”みたいなものでしょうか…。でも、自分自身に“賭け”てみることは素晴らしいことだと信じているし、そういう人を僕は応援します。

取材協力: 伊藤千恵(Booking by Net

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