イギリスでの出会い、日本での入籍、
そしてスペインへ


96〜98年の2年弱、イギリスに留学していました。その時、彼と同じ寮に住んでいて知り合いました。寮のイタリア人対スペイン人のサッカー試合をするというので、それを観に行ったのがお互いに知り合うきっかけでした。それなので、サッカー好きのスポーツマンというのが第一印象ですね。それに、寒い中半ズボンだったので寒くないのかな〜と思い、「寒くないの?」と聞いたら「全然寒くない!」と言っていたので、すごいな〜と思ったのを覚えています(笑)

ラモンは私に対して、自分の国の人と違う魅力を持った素敵な人と感じたようです(照れ笑)。それに私のことを不思議な人だと思ったらしく、色々と興味があってもっと私のことを知りたいと思ったのが、仲良くなる始まりだったようです。その後、彼は寮を出て別のところへ引っ越してしまいましたが、偶然に地下鉄で再会したのがきっかけで交際が深まりました。

そして私が日本に帰国した後に、彼が日本留学を決意して遥々日本まで来てくれたんです。彼は98年10月から02年9月まで私の地元沖縄に滞在して、日本語学校や大学の外国人のための日本語コース等で日本語を勉強しました。初めは日本語が全然話せなかった彼も少しずつ話せるようになり、おかげで私の家族にも公認の仲となりました。そして結婚を決意し、2000年の1月に日本で入籍しました。スペインで暮らし始めたのは、02年の10月からです。


英国留学で出会い、ラモンさん
の日本留学時に入籍、現在は
スペインのアルへシラスで生活


お互いの国の言葉や文化を理解し合う

結婚するまでに障害を感じた事はありませんでした。国際結婚を意識したこともあまりありませんでしたね。ただ、好きになった人がスペイン人だったというだけで、他になんら変わりはないと思っていました。もし二人の間で問題があるとしたら、やっぱり相手の言葉や文化をどれだけ理解できるかだと思います。これはきっと二人の一生の課題だろうと思っています。やっぱり言葉が違うという事は大きいです。お互いにお互いの国の言葉の習得に励んでいますが、思うように進まない事もしばしばです。

最初の頃、お互いの会話は英語でした。彼が日本留学中に日本語を覚え始めてからはだんだんと日本語で会話するようになり、日本では全くスペイン語で会話することはありませんでした。私はスペインに来てから本格的にスペイン語を勉強し始めました。今は私がスペイン語を習得する番になったのですが、言葉だけじゃなく、日本とは習慣や文化もずいぶん違うんだな〜と驚きの毎日。それでも、彼が日本語を話せるので、色々な面でとても助かっていますね。私も早くスペイン語を習得しないといけないと思っています。

彼が日本に居た時、よく「暑い暑い」と言っていました。「そんなに言うほど暑いかな〜」と私は思っていたのですが、スペインの夏を体験して、彼があんなに暑いと言っていたのも分かるな〜と思いました。こっちの夏は日本とは違って湿気がほとんどなく、乾燥しているので、太陽の下は太陽光線が強くて暑いけど、日陰に入るとそんなに暑くないのにびっくりしました。反対に、スペインの冬は私には寒く感じるのに、彼は全く平気そうな顔をしています。育った場所が違うと“体の感じ方”も随分違うんだと思いましたね(笑)

アルへシラスでの暮らし

私は、午前は専業主婦ですが、午後は隣村の語学学校に通ってスペイン語の勉強に励む毎日です。休日は、二人でドライブに行ったり、映画を見たり、友達の家へ遊びに行ったりして過ごしています。ラモンは工場で機械管理の仕事に携わっています。また、独学で日本語を勉強したり、夜は大学で専門分野である化学工学を学んだりと忙しい毎日。その上、スポーツ好きの彼は、時間がある時は家の近くを走ったりしています。それにサッカークラブにも入っているので、休みの日にはサッカーの試合に出たりしています。

彼の家族や親類も、フレンドリーで優しくしてくれます。ラモンのお母さんからはよくスペイン料理を習ったりします。また、お義母さんはお裁縫も得意なのでお裁縫を教えてくれたり…と、それ以外にも色々な事を親切に教えてくれます。兄弟も近くに住んでいて、よく訪ねて来るので、みんな仲が良いですね。姪っ子や甥っ子もとってもかわいくてよく一緒に遊んでいます。

アルへシラスの生活では、夏の間、海が近いので毎日海へ行って過ごしたりします。日本にいた頃は、沖縄に暮らしながらも毎日海に行くなんてことはありませんでした。こちらの人達はほとんど毎日と言っていいほど海へ行って過ごすんだな〜と、ほんとに驚きでした。しかし、海以外は特に何もないので、冬の間はもっぱら友達とのおしゃべりに花が咲きますね。そんなアルへシラスでの暮らしを楽しんでいますが、困る事は、やっぱり日本人が少ないので日本食などを手に入れるのが大変な事です。


フレンドリーなスペインの家族に迎えれて

夢と希望に溢れた二人の将来!

スペインで暮らすようになってからスペインで結婚式を挙げようと思っていたので、まだ式を挙げていません。ここでの生活がもう少し落ち着いたら、挙げようと思っています。まだ全然計画を立ててないので未定ですが、皆が楽しめる結婚式にしたいですね。日本とスペインがミックスした結婚式にできたらいいな〜というのが希望です。そして、近い将来には子供も欲しいね〜と話しています。私は3人ぐらいを望んでいますが、ラモンの方は1人か2人だそうです。

これからの問題というか…、気になるのは子供が生まれてからの教育とかですね。やっぱり、スペインと日本の制度が色々と違うので。実際にはスペインで育てることになると思いますが、どっちでも育ててみたいと言う“欲張りな希望”もあります。スペインの良いところもあると思うし、日本の良いところもあると思うからです。どこで育てるにしても、両方の文化をうまく吸収できるような環境にしてあげたいですね。それに、生れてくる子供達はスペイン人でも日本人でもあるので、スペイン語・日本語と話せるようになるような環境で育てたいです。でも、やっぱり一番大切にしたいことは伸び伸びと育ててあげる事かな。

将来は別の地方にも住んでみたいですね。今後、彼の仕事、私の仕事、子供が生まれたらなど色々なことを考えて、アルヘシラス、他の地方、日本、また別の国で暮らすことも検討していきたいです。私は日本でずっと日本語教師をしていたので、その経験を生かす仕事をしたいというのが希望です。語学全般に興味があるので、語学に関わる仕事に興味があります。

二人が初めて出会った国であるイギリスにもまた行ってみたいですね。それから、日本では二人とも富士山に登った事がないので登ってみたいし、温泉旅行や国内旅行もいろいろ行ってみたいです。いろいろな事を二人で体験して、お互いにお互いの国の言葉や文化が解り合える二人になりたいです。まだまだ、日本のこともスペインのことも勉強不足な二人ですが、将来やりたい事はたくさんあります。二人で力を合わせていろいろな事に挑戦し、一緒に乗り越えていける夫婦になりたいと思っています。

取材・文 浅野ひろ子